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    慶應義塾大学医学部柚崎研(神経生理学)では「神経活動や環境の変化が、どのようにして記憶・学習を引き起こし、どのように神経回路網そのものを変化させるのか」というテーマに沿って研究を行っています。詳しくはこちら
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掛川助教の論文がJournal of Neuroscienceに

掛川助教の論文がJournal of NeuroscienceにAcceptになりました。

デルタ2受容体は、小脳においてシナプス形成に必須であり、同時に運動学習の基礎過程とされるシナプス可塑性現象(長期抑制:LTD)を制御します。すなわち、デルタ2受容体は機能的シナプス可塑性と形態的シナプス可塑性を制御するユニークな分子です。これまでの私たちの研究室の仕事により、デルタ2受容体は、イオンチャネル型グルタミン酸受容体ファミリーに属しているものの、グルタミン酸に結合せず、かつイオンチャネルとして機能していないことを報告してきました。

本研究ではデルタ2受容体の細胞内部位(C末端)が、LTDや運動学習(瞬目条件づけ)などの機能的シナプス可塑性機能に必須であること、一方で、形態的なシナプス形成にはC末端は必須でないことを初めて明らかにしました。すなわち、デルタ2受容体は、C末端を介して機能的シナプス可塑性を制御し、他の部位、おそらく細胞外ドメイン(N末端)を介して形態的シナプス形成に関与し、それぞれ別々のシグナル伝達系を駆動するものと考えられます。

12/20/2007 12:54 AM | What's New