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Welcome to Yuzaki Lab
    慶應義塾大学医学部柚崎研(神経生理学)では「神経活動や環境の変化が、どのようにして記憶・学習を引き起こし、どのように神経回路網そのものを変化させるのか」というテーマに沿って研究を行っています。詳しくはこちら
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2014

CAPS2は軸索に存在することが小脳発達に大切(PLoS One)2014.6.20
Sadakata T, Kakegawa W, Shinoda Y, Hosono M, Katoh-Semba R, Sekine Y, Sato Y, Saruta C, Ishizaki Y, Yuzaki M, Kojima M, Furuichi T. Axonal localization of Ca2+-dependent activator protein for secretion 2 is critical for subcellular locality of brain-derived neurotrophic factor and neurotrophin-3 release affecting proper development of postnatal mouse cerebellum.PLoS One. 2014 Jun 12;9(6):e99524.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24923991

定方先生、古市先生との共同研究です。掛川講師が電気生理を担当しました。

脊髄損傷実験の最小必要情報の標準化にむけて (J Neurotrauma)2014.6.10
Lemmon VP, Ferguson AR…,Yuzaki M, Zheng B, Zhou F, Zou Y. Minimum Information About a Spinal Cord Injury Experiment (MIASCI) – a proposed reporting standard for spinal cord injury experiments.J Neurotrauma. Epub.

Lemmonらのマイアミグループが中心となった脊髄損傷実験の標準化(MIASCI)についての論文です。

デルタ1型グルタミン酸受容体は前脳および小脳の特定のシナプスに豊富に発現する (J Neurosci)2014.6.6
Konno K, Matsuda K, Nakamoto C, Uchigashima M, Miyazaki T, Yamasaki M, Sakimura K, Yuzaki M, Watanabe M. Enriched Expression of GluD1 in Higher Brain Regions and Its Involvement in Parallel Fiber-Interneuron Synapse Formation in the Cerebellum.J Neurosci. 34:7412-7424, 2014.

デルタ1型グルタミン酸受容体(GluD1)は、デルタ2型受容体(GluD2)とともに、グルタミン酸受容体ファミリーに属しながらも機能がよく分からず、孤児受容体として扱われてきました。またGluD1タンパク質は成熟脳にはほとんど存在しないとも考えられてきました。ところが、ヒト精神疾患におけるGluD1遺伝子の異常が近年相次いで報告され、GluD1遺伝子欠損マウスにおいても攻撃性亢進や社会性低下などの表現型がみられることがわかり、GluD1の機能が注目されています。本論文では、GluD1特異的抗体を開発することによって、成熟脳においても大脳・辺縁系・線条体・小脳などさまざまな脳部位に特異的にGluD1が発現することを初めて明らかにしました。特に小脳ではGluD1遺伝子欠損によって、平行線維(顆粒細胞軸索)と介在神経細胞の間のシナプスが有意に減少することを見いだしました。この論文は北大医学部・渡辺研を中心とした新潟大脳研・崎村研との共同研究の成果です。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24872547

マーモセットの皮膚線維芽細胞をダイレクトに神経細胞にリプログラミング (Molecular Brain)2014.4.6

Zhou Z, Kohda K, Ibata K, Kohyama J, Akamatsu W, Yuzaki M, Okano HJ, Sasaki E, Okano H. Reprogramming non-human primate somatic cells into functional neuronal cells by defined factors.Molecular Brain. Epub.

マーモセットの皮膚線維芽細胞をダイレクトに神経細胞にリプログラミングするという論文です。岡野研の周 智くんらの論文です。柚崎研では幸田准教授、井端助教が神経細胞としての機能解析を行いました。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24694048

プルキンエ細胞間シナプス形成におけるCbln1の役割 (Neurosci Res)2014.3.7

Ito-Ishida A, Okabe S, Yuzaki M. The role of Cbln1 on Purkinje cell synapse formation. Neurosci Res. Epub.

顆粒細胞から放出されるCbln1は平行線維(顆粒細胞軸索)-プルキンエ細胞間の興奮性シナプスの形成と機能を強力に促進するとともに、介在神経ープルキンエ細胞間の抑制性シナプスの形成と機能を間接的に抑制します。この総説は日本神経科学学会若手奨励賞を受賞した当教室出身の石田さん(現在米国留学中)の受賞記念論文です。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24607546

介在神経ープルキンエ細胞間の抑制性シナプスの形成と機能はCbln1が抑制する (Eur J Neurosci)2014.1.14

Ito-Ishida A, Kakegawa W, Kohda K, Okabe S, Yuzaki M. Cbln1 down-regulates the formation and function of inhibitory synapses in mouse cerebellar Purkinje cells. Eur J Neurosci. Epub.

一つの神経細胞に入力する興奮性シナプスと抑制性シナプスの形成と機能は相互に連動して制御されていると考えられていますがその実体はよく分かっていません。この論文では小脳平行線維が分泌し、平行線維-プルキンエ細胞間の興奮性シナプスの形成と機能を強力に促進するCbln1が、介在神経ープルキンエ細胞間の抑制性シナプスの形成と機能を逆に抑制することを明らかにしました。この研究は大学院生OBの石田さん(現在米国留学中)を中心とする仕事です。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24467251